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商業出版と自費出版とキンドル出版の違いと比較(元雑誌編集者が解説)

こんにちは。元雑誌編集者でヘルスコーチのヨーコです。私が全面、編集協力した本がキンドルで出版されてから、「本を書きたい」と考えているみなさんからたくさんお問合せをいただいています。

そこで、出版業界に15年以上在籍している私だからこそわかる、3つの出版方法の特徴と、出版方法の選び方をご紹介します。

商業出版、自費出版、キンドル出版の3つには、それぞれメリットとデメリットがあります。この記事では、これらの出版方法の違いと特徴を元雑誌編集者の視点を加えて、ひとつずつ詳しく解説し、あなたが最適な出版方法を選べるようにサポートします。

商業出版は、出版社が編集、製造、販売を行うものです。著者は出版社との契約を通じて書籍を出版します。それぞれの出版社が持つノウハウを活かして、「売れる本」、「社会に役立つ本」を制作・販売します。全国の書店や本のネットストアで販売されるほか、メディアミックスマーケティングなどが行えるのも強みのひとつです。

特徴

  • 編集支援:プロの編集者による構成、校正や校閲も専門のプロが行う。
  • デザインとレイアウト:プロのデザイナーがカバーや内部レイアウトを手掛けます。
  • マーケティングと販売:出版社が販促活動を担い、書店やオンラインストアでの販売をサポート。出版社によってはイベント企画、他のメディアへの露出も行う。
  • ロイヤリティ:売上の一部が著者に支払われる。
  • 出版までの時間:企画の承認から出版までに数ヶ月から早くて1年以上かかることがあります。企画を出しても通らないことが大半。昨今では、すでに他のメディアで人気のある人の本を出す傾向にある。
  • 出版契約:競争が激しく、出版が決まるまでのハードルが非常に高いです。

商業出版のメリットデメリット

○メリット
・プロのサポートにより質の高い本が作れる。
・出版社が持つ流通ネットワーク、マーケティングを利用できる。
・書店で本が取り扱われる。

○デメリット
・出版までの難易度が非常に高い。
・自分の好きなように本を作ることができない。
・ロイヤリティ率が低い。

自費出版

自費出版は、著者自身が出版プロセスを管理し、費用を負担して書籍を出版する方法です。

特徴

  • 全ての責任:編集、デザイン、印刷、販売など、全てのプロセスを自分で管理します。
  • 初期費用:印刷費、デザイン費、マーケティング費用などが必要です。
  • 迅速な出版:準備が整えば、比較的短期間で出版が可能です。
  • 権利の保持:著者が全ての権利を保持し、自由に内容を変更できます。
  • マーケティング:販売促進や宣伝活動を自分で行う必要があります。

自費出版のメリットデメリット

○メリット
・編集が比較的、著者の自由。
・ロイヤリティ率が高く、売上の大部分を得られる。
・出版までのスピードが速い。

○デメリット
・初期費用が高くつくことがある。
・プロフェッショナルな編集やデザインが難しい場合がある。
・販売やマーケティングのノウハウが必要。

キンドル出版

キンドル出版は、Amazonのプラットフォーム「Kindle Direct Publishing(KDP)」を利用して電子書籍を出版する方法です。

特徴

  • 電子書籍:物理的な印刷が不要で、デジタル形式で出版します。
  • 低コスト:印刷費がかからず、初期費用が抑えられます。
  • 迅速な出版:登録から公開までが数時間から数日で完了します。
  • Amazonのプラットフォーム:世界中のAmazonユーザーに直接リーチできます。
  • ロイヤリティ:35%または70%のロイヤリティオプションが選べます。
  • 即時配信:グローバルに即時に配信可能です。
  • 更新が容易:内容の修正や更新が簡単に行えます。

キンドル出版のメリットデメリット

○メリット
低コストで始められる。
出版までのスピードが非常に速い。
世界中の読者にアクセスできる。
自分のペースで出版活動ができる。

○デメリット
・仕上がりのクオリティが確保できない。
・電子書籍市場の競争が激しい。
・マーケティングは基本的に自分で行う必要がある。

<比較表>商業出版、自費出版、キンドル出版

 商業出版自費出版キンドル出版
費用負担出版社が全額負担著者が全額負担無料(外注費用は別途)
編集プロの編集者が担当著者が担当(有料で編集者を雇うことも可能)著者が担当
自由度低い高い高い
流通全国の書店やオンライン書店で販売(マーケティング含む)限定的Amazonのプラットフォームのみ
印税率8~10%売上から経費差引き後全額35%または70%
社会的評価高い
在庫リスクなしありなし
出版のハードルかなり高い低い低い
出版までの時間長い(数カ月から1年以上)

比較的短い

非常に短い(原稿と表紙画像があれば即日可)

<選び方>商業出版、自費出版、キンドル出版

出版といっても、これだけの違いがあります。あなたの「出版する目的を明確にする」と、出版方法が選びやすくなります。

商業出版がおすすめの方:

全国の書店に本を流通させたい。プロの編集者のサポートが欲しい。どんなに時間がかかっても、出版社からの商業出版にこだわって挑戦したい方。

自費出版がおすすめの方:

多少のお金がかかっても、自分の本を出版したい方。イベント等で本を手売りしたり、自費出版の本を置いてくれる書店に交渉して、おいてもらうという活動ができる方。自分の思い描く本をそのままかたちにしたい方。

キンドル出版がおすすめの方:

低コストで気軽に本を出版したい方。電子書籍に抵抗がない方。広い範囲の読者にアプローチしたい方。

キンドル出版は、同じ書籍のデータを使い、表紙画像を印刷用にリサイズすることで、紙の本でも出版が可能です。

まとめ

ご紹介した、商業出版、自費出版、キンドル出版には、それぞれに特徴があります。まずは、あなたの出版の目的や出版後に描くイメージを具体的に書き出すなどしてみましょう。その目的に合った出版方法を選ぶことがまず、成功の第一歩となります。

誰もが本を出版できる時代になっています。自分の想いをかたちにして、素敵な本を誕生させましょう。

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YOKO KOYAMA

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